「栄養」について考え、「栄養」とともに生きていく仕事


エイチエ会員の皆さんが栄養士・管理栄養士を目指した理由はさまざまでした。「料理が好きだから」「専門職として活躍できるから」「資格を取得できるから」が4割を超え、特に50代以上の6割近くが「料理が好きだから」と答えています。それに対して、30代で最も多かった答えは「人々の健康に貢献したいから」。世代によって職業観が異なっているのは、時代と共に、社会に求められる「栄養士の役割」が変化しているという捉え方もできるのかもしれません。

栄養士・管理栄養士を目指したきっかけ

※回答者259人中の割合/複数選択形式


「今後やりたいこと」については具体的な回答が数多く寄せられました。

「病院の管理栄養士としてキャリアを積み、NST(Nutrition Support Team 栄養サポートチーム)などに携わり知識を深めていきたい。その後、フリーランスとしてどこでも仕事ができるようになりたい」 (20代女性 管理栄養士)
「時短」をキーワードに夫婦で働いている家庭の子どもたちの健康について栄養の分野で貢献できたらと考えている。時間に追われて簡単に済ませる朝食。学校、保育園の弁当での昼食。これらが前提となっている食生活を時短の夕食でどのようにカバーしていけるのかを示したい。」 (40代男性 管理栄養士)
「学んできたことを後輩に伝えられるような後任の育成」 (30代女性 管理栄養士)
「その時の対象者にあったものを創意工夫して提供したい。実際に利用者と一緒に作る喜び、食べる喜びを分かち合いたい」 (50代女性 管理栄養士)

栄養士・管理栄養士として専門性の向上、社会貢献、人材育成、経験と知識を活かした食のサポートは、まさに「栄養」を考え「栄養」と共に生きていく仕事なのだということが明らかになりました。

日本で「栄養」を考えはじめた頃の話


そもそも「栄養」は、なぜ大事なのでしょうか。現代の栄養学では「栄養素」の働きを「エネルギーになる」「体をつくる」「体の調子を調える」の3つにわけて考えています。体が成長したり、健康を維持するために欠かせない要素です。

味の素グループは、1909年の創業時から「栄養」の大切さを理解して、私たちの暮らしに取り入れる取り組みを行ってきました。これを主導したのが、東京帝国大学(現・東京大学)教授の池田菊苗博士です。

「日本人の栄養状態を良くしたい」と願っていた池田博士は、昆布だしを味わううちに4つの基本味である甘味、塩味、酸味、苦味とは違う、おいしさに関わるもう一つの味があることに気付きました。同じ頃、日本初の医学博士である三宅秀博士が「佳味は消化を促進する」と提唱し、これに励まされた池田博士は、昆布だしに含まれるおいしさに寄与する成分を研究し、これがグルタミン酸というアミノ酸の一種であることを発見。この味を「うま味」と命名したのです。

「おいしく食べることが栄養状態を良くして、健康な体を作ることにつながる」という志を伝えるべく、池田博士はグルタミン酸ナトリウムを主成分としたうま味調味料の製造方法を発明。味の素グループの創業者である二代目鈴木三郎助にこの事業化を託し、世界初のうま味調味料「味の素®」が発売されました。この時に掲げた「世界の食と健康に貢献する」という理念は、今も受け継がれています。

「栄養のこれから」を考える


栄養について皆さんが日々直面している問題や課題は山のようにあるのではないでしょうか。アンケートで挙げられていたのは、主に「高齢者栄養」「減塩」「食育」といったキーワードでした。その解決策を、皆さんと一緒に見つけていきたいと考えています。

「食育活動に力をいれていきたいです。 子どもたちが食べるということに興味をもってもらえるようなアイデアを出していきたい。体に良い食材を選んで食べる楽しみがわかる大人に育てる!が目標です。表現豊かな人間に育つよう給食を通して伝えていきたい」 (30代女性 栄養士)
「高齢者に季節のもの、嗜好を大切にした食事提供を行っていきたい。 嚥下困難な方にも楽しんでいただける食事作りを目指して励んでいきたい。 利用者様が喜んでいただける食事つくりを目指し励んでいきたい。 栄養過多にならないよう工夫したい」 (40代女性 管理栄養士)

また、この連載では「うま味」と「うま味調味料」についても、あらためて考えてみたいと思っています。うま味は5基本味の1つです。代表的なうま味成分であるグルタミン酸は、昆布をはじめ、様々な食材の中に含まれます。

このうま味成分を、調味料として使いやすくしたのが、うま味調味料の「味の素®」です。いつもの料理に手軽に「うま味」を加えることができ、出汁としての役割はもちろん、食材の風味を引き立て味の調和をはかります。「味の素®」は、さとうきび等を原料に発酵法で生産しています。ちなみにグルタミン酸は私たちの身体を構成するたんぱく質の原料であるアミノ酸の一種です。

うま味調味料の主成分であるグルタミン酸ナトリウムは、食品衛生法により食品添加物に分類され、同法に定められた安全性試験をすべてクリアしています。また、日本国内だけでなく、国連(FAO / WHO)、米国(FDA)などの国際的な機関からも安全であることが認められています。


詳細はこちらをご覧ください
味の素株式会社
https://www.ajinomoto.co.jp
日本うま味調味料協会
https://www.umamikyo.gr.jp


そんな「うま味」のチカラを、知る、感じる、考える。「世の中の栄養課題を『おいしく』解決できますか?」連載スタートです。